お天気が心配されていましたが、開会式前には雨も上がり曇り空に。
「高田松原を守る会」と「陸前高田ロータリークラブ」の共催、岩手県、陸前高田市、(公財)岩手県緑化推進委員会の協力による、ハマナス植樹会が開催されました。
ハマナスは、震災前の高田松原にも群生していた日本産の原種バラの一つで、ピンクの花と甘い香りが魅力です。
今回、植樹する苗は、震災後に高田松原で芽生えたハマナスを、高田松原を守る会のみなさんが育てていたもの。
「国際ロータリー第2520地区第三分区」のみなさんにも環境奉仕活動としてご協力いただき、1.5~2mのハマナス約50株を公園管理事務所前の園路に植栽しました。
東日本大震災の地盤沈下や津波により、ほとんど海になってしまった高田松原。
小さな島のように、わずかに残った高田松原の跡地で、震災前にあったハマナスや、ニッコウキスゲ、ヤブカンゾウなどの植物が芽を出し、花を咲かせていました。
せっかく芽生えた植物ですが、そのままにしておくと、海岸災害復旧工事で重機などにつぶされてしまいます。
国立公園を管理している当時の自然保護官のアドバイスを受け、高田松原を守る会のみなさんが松苗畑に移植して育てていました。
開会式の後は、植樹手順の説明。
ポイントは、深植えにせず、株本を地面と同じくらいの高さにすること。
流れをつかんだら、さっそく、植樹開始です。
苗木を植穴に置いて、堆肥と混ぜながら土をかけていきます。
土を入れたら、水を注ぎ、根鉢と土を密着させます。
植栽後に水切れを起こさないように、根鉢の周りに土手を作って。
水をたっぷり上げたら完成です!
力を合わせ、一株一株、丁寧に植えていきます。
駐車場から、公園管理事務所や海水浴場に向かう園路が、ハマナスのみちとなりました。
ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。
東日本大震災から12年。
高田松原を守る会の松苗畑で育ったハマナスが、故郷の高田松原に帰ってきました。
お花は夏から秋にかけて楽しめる見込み。
海水浴場開設の頃に、訪れる多くの方に花と香りを楽しんでいただければと思います。