東日本大震災による津波により、高田松原は砂浜の大半と松が消失し、古川沼は海と一体となってしまいました。
12年たった現在では、防潮堤の建設時における環境や生物多様性への配慮や、砂浜の再生などの復旧・復興工事により自然が回復しつつあり、多様な生き物の生息場所となってきています。
今日は、そんな高田松原海岸と古川沼で、岩手医科大学教養教育センター生物学科の松政教授を講師に招いてカニの観察会を開催しました。
集合場所は、「道の駅高田松原」西側の大屋根休憩スペース。
高田松原海岸の砂浜で「スナガニ」掘りを体験し、「奇跡の一本松」周辺の古川沼で、ヨシ原(アシ原)のある干潟などにすむ「アシハラガニ」や、水の中よりも陸地を好む「アカテガニ」を探します。
今日はとても暑いので、現地に行く前に先生が捕まえてきてくれたカニで予習。
これから探すカニたちをしっかりイメージして、カニ探しに出発!
まず、向かったのは高田松原海岸。
海水浴場から離れた、砂浜で「スナガニ」掘りにチャレンジ!
まず、スナガニがいそうな穴を見つけて、アシの茎などを差して目印に。
そこに、乾いた砂を入れていきます。
乾いた砂を目印に、掘り進めていくと、
スナガニが出てきました!
スナガニの素早い動きに大苦戦、疲れたところで何とか捕まえました。
つぶらな瞳がとってもかわいい!
次は、「奇跡の一本松」の近くに移動して、「アシハラガニ」と「アカテガニ」を探します。
「奇跡の一本松」付近の干潟に近づいてみると、園路からでも見えるたくさんのカニ!
「アシハラガニ」です!!
さっそく、干潟におりて観察開始!
立派なハサミに気を付けて、捕まえてみると、左が雌で、右が雄でした。
こちらでは、「ケフサイソガニ」も見つかりました。
自然が回復しつつある古川沼は、たくさんの生きものたちの棲みかとなっているのですね。
最後に、藪の中に入って「アカテガニ」を探します。
みんなで探したので、驚いて隠れてしまったのか、見つかったのは一匹だけでした。
それでも、特徴でもある甲羅のスマイルマークを見ることが出来て大満足。
今回、初めての観察会でしたが、暑さに負けず、楽しくカニを探すことが出来ました。
夏休みの自由研究で、高田松原海岸や古川沼のカニを紹介いただけたら嬉しいです。
松政先生、ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。